5月某日、京都東山区にある並河靖之七宝記念館に行ってきました。こちらは七宝作品もさることながら特筆すべきはお庭の素晴らしさだと思います(お庭は撮影OK)。
この邸宅と庭は1889(明治22)年のパリ万博で金賞を受賞して儲かったお金で建てられたもので並河は巴里庭(パリニワ)と呼んでいたそうです。
お庭は七代目小川治兵衛の作庭で実は並河家のお隣さんなのです。
とても興味深かったのが六勝寺のものといわれる古瓦を使った犬走り。
遊び心を感じました。
灯篭も様々な表情のものがお庭のあちこちに点在し、大きな石が大胆ですが調和するように配置されているような印象を受けました。
池の水は琵琶湖疎水を引いたもので、当時個人邸に疎水を引いたのは並河邸が初めてだったようです。鯉が優雅に泳いでいました。
水の流れの心地よい音を聴きながら、縁側に座りその当時に想いを馳せる、豊かな時を体験することができました。
七宝や並河靖之に関してはまた別の機会に詳しく書きたいと思います。
春季特別展は7月18日まで。秋季特別展は9月3日〜12月12日(2021年)まで。
2022年度は改修工事のため一年間休館なさるそうなので、可能な方はぜひそれまでに足をお運びいただけたらと思います。